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3. Scale ( スケール - 音階 )王国の階段
いや〜、アレっ、もうこんな時間ですか。すこし眠り過ぎたかもしれません。ずいぶんと静かですね。 Tone ( トーン - 音 ) のみんなは、それぞれ自分の国に帰って、音楽を創る準備にとりかかったようですね。私たちも彼等の国を訪ねてみることにしましょう。
ほら、見えてきました。視界が大きく広がって、地平線まで階段でいっぱいです。色とりどりの Tone ( トーン - 音 ) が、いくつもの美しい Scale ( スケール - 音階 ) (音階)を作っている階段の国、これが Scale ( スケール - 音階 ) 王国です。
王国の中心となる2つの Scale ( スケール - 音階 )、2つの Scale ( スケール - 音階 )から導かれた14の Scale ( スケール - 音階 )、そして14の Scale ( スケール - 音階 )が12のKey(調)に変化すれば168の Scale ( スケール - 音階 )が、階段王国の骨格を作っていますが、その他にも見逃せない階段があります。そう、骨格ではない3種類の Scale ( スケール - 音階 )が、もともと自由の楽園のような王国を、さらに自由にしてくれています。
それから、 Scale ( スケール - 音階 )王国には緊急脱出用の階段も用意されていますから、よほど迷った時には使ってもいいでしょう。でも、あまり長い時間そこにいることは勧められません。
王様は誰ですかって?良い質問ですね。 Scale ( スケール - 音階 ) 王国では、国民、つまり Tones ( トーンズ )の全員が王様になれます。そう Scale ( スケール - 音階 ) 王国の王様は次から次へと交替しますから、誰かひとりに注目しても意味がありません。 Scale ( スケール - 音階 ) 王国では Tones ( トーンズ )が作る階段、つまり Scale ( スケール - 音階 ) の形に注目して探検しましょう。
Chromatic Scale ( クロマチックスケール - 半音階 )
近くに来ましたよ。最初に見えてきた Scale ( スケール - 音階 ) は、どこまでも、ずーっと同じStep ( ステップ - 階段/音階 ) が続いていますね。思っていたより一つひとつのStep ( ステップ - 階段/音階 )が小さいでしょう。耳を澄ましてみましょう。彼等のSinging Voice ( シンギング ボイス - 歌声)が聞こえてきます。
「Do Do Re Re Mi Fa Fa Sol Sol La La Ti Do..............」
繊細な歌声です。どこか悲しげです。何時まで続くのか、何処まで続くのか、終わりを捜して迷っているように聞こえませんか?そう、最初に見えてきたのは、緊急脱出用の非常階段、 Chromatic Scale ( クロマチックスケール - 半音階 ) (半音音階)です。
Chromatic Scale ( クロマチック スケール - 半音階 ) は Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の連続によって階段を作った Scale ( スケール - 音階 ) ですから、並び方にこれといった特徴のないまま、 Musical Note ( ミュージカルノート - 音符 )を音の高さの順に並べた Scale ( スケール - 音階 ) です。現代の音楽では、 Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) が、 Keyboard ( キーボード - 鍵盤 ) や Score ( スコアー - 楽譜)で表現できる音の高さの最小単位ですから、 Chromatic Scale ( クロマチック スケール - 半音階 ) は音の高さの最小単位ごとの連続です。


ちょっと待ってください。それでは Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) と Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間の Tone ( トーン - 音 ) は考えなくても良いのでしょうか?いいえ、もちろん音楽には Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) と Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間の Tone ( トーン - 音 ) もたくさん使われています。
GuitarのBending ( ベンディング / チョーキング )のように、Saxophone ( サキソホーン ) やViolin ( バイオリン )も Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間の音を自由に演奏することができますし、実際、 Chromatic Scale ( クロマチック スケール - 半音階 ) 以外の Tone ( トーン - 音 ) を使わなければ、Contemporary Sound ( コンテンポラリーサウンド - 現代のサウンド )としては退屈な音楽になってしまうでしょう。
しかしそうだとしたら、最もポピュラーな楽器である Piano ( ピアノ ) や、学習や伝達の重要な方法である Score ( スコアー - 楽譜)で、半音と半音の間が表現できないとしたら、とても不自由だし、第一不自然だとは思いませんか?
実はこんなところにも、これから Scoreal Theory ( ミュージカルセオリー - 音楽理論 )を効率よく理解するためのヒントのひとつを見つけることができます。つまりこれから音楽の国を分析探検するためには、音楽の Tone ( トーン - 音 ) を、その音楽の骨格を作るため Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音)と、色彩を作りだすための Approach tone ( アプローチ トーン - 装飾隣接音 )に分けて考えることがとても重要になります。そのうちの Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) を表現するだけであれば、 Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) までで十分に表現することができます。
ここで私たちは、いつもの癖で気持ちが焦ってしまいがちです。それは、はたしてどの音が Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) で、誰が Approach tone ( アプローチ トーン - 装飾隣接音 ) なのかを逸早く知りたいという願望です。気持ちは分かりますが、ゆっくりと考えましょう。
思い出してください。 Scale ( スケール - 音階 ) 王国では王様でさえ持ち回りで決めていました。その時間、その時に一番ふさわしい Tone ( トーン - 音 ) が王様になっていましたね。王様が持ち回りですから、当然 Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) も持ち回りです。 Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) が刻一刻と交替する音楽もたくさんあります。
つまり、 Chromatic Scale ( クロマチック スケール - 半音階 ) 上の Tone ( トーン - 音 ) は、全員が Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音)になる資格を持っていますが、いつでも Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) として働いているわけではなく、 Approach tone ( アプローチ トーン - 装飾隣接音 ) になることもしょっちゅうです。
Chromatic Scale ( クロマチックスケール - 半音階 ) 上にない、 Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) と Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間の Tone ( トーン - 音 ) はどうでしょう?もう分かりますね、 Chromatic Scale ( クロマチック スケール - 半音階 ) 上にない残りの全ての Tone ( トーン - 音 ) は、 Approach tone ( アプローチ トーン - 装飾隣接音 ) としての役割を担います。
またしても話が込み入ってきましたが、まあ、そう言ったわけで、ミュージシャンは全員勘がとても良いので、 Principal tone ( プリンシパルトーン - 主体となる音) さえ解れば、あとは自由に Approach tone ( アプローチトーン - 装飾隣接音 ) を考えて、いや正確には感じて、自分の好きなように演奏したり、歌ったりしているのです。自分の好きなように自由に感じて表現する、考えただけでも楽しそうでワクワクしませんか?実際ミュージシャンは、そこのところを思う存分楽しんでいます。
Scale ( スケール - 音階 )の元祖はピタゴラス
ピタゴラスとは、何を隠そうあの紀元前6世紀から5世紀に活躍した、高名な古代ギリシャの哲学者、ピタゴラスの定理のピタゴラスそのひとです。
ところでこの物語は、音楽の根本に関係したとても重大な事実ですが、音楽を楽しむためには知らなくても良いことなので、興味のない人は無理をして覚える必要はありません。しかしもし君が興味を感じたら、この物語をきっかけとして、音律に関する知識を深めれば、音楽家としての音楽の楽しみ方を手にすることができるでしょう。
ピタゴラスは、それまでなんとなく使っていた音階のようなものを、振動比によってはっきりとした高さを確定する方法を考え出しました。そして彼の考えた方法は、ピタゴラス音律(音高関係を数学的に規定し、調律の元とする確定方法)またはピタゴラス式調律法として、現代の平均律にいたる音律法の元となったのです。
ピタゴラス音律は、5thを3/2の比によって正確に調律することを繰り返して、次のように Octave ( オクターブ - 8度 )の17の音を確定すると言うものでした。
C・C#D♭・D・D#E♭・E・F・F#G♭・G・G#A♭・A・A#B♭・B
君もすでに知っているとおり、今の Piano ( ピアノ ) はC#とDbは同じ音として、一つの黒鍵しか在りませんね。しかし Piano ( ピアノ ) の鍵盤や調律法が現代の Tone ( トーン - 音 ) に確定するまでには、多くの先人たちの偉大なる発想の転換や努力がありました。
ピタゴラスが音律を確定してから中世にいたるまでは、ピタゴラス音律でもそれほど不便を感じなかったようですが、人々の感覚が進歩し、それに伴って音楽が進歩するにしたがって、ピタゴラス音律の問題点を解決する必要が生まれてきました。残念なことにピタゴラス音律では、 Major 3rd ( メジャーサード - 長3度 )(長3度)の Interval ( インターバル - 音程 ) (音程)が適切に表現できなかったのです。
そこで Major 3rd ( メジャーサード - 長3度 ) の Interval ( インターバル - 音程 ) が重要視される時代になると、ピタゴラス音律では不充分となり、この問題を解決するために純正律(純正調)が考え出されました。
しかしこの純正律も Modulation ( モジュレイション - 転調 )(転調)をするときに不便なことから、つぎに中全音律(中間加減法)が考え出され、しばらくの時代はこの音律を使うことで、多くの音楽家が満足していたようです。
ところがさらに音楽、いや人間の感覚が進歩すると、音楽家はさらに多彩な Modulation ( モジュレイション - 転調 ) を取り入れるようになり、中全音律でも Modulation ( モジュレイション - 転調 )に対する対応が不充分であると感じるようになって、17世紀から19世紀の200年間をかけて、徐々に現在我々がお世話になっている Equal temperament ( イコールテンパーメント - 12平均律 ) の時代へと移行してきたのです。
さて、はたして我々は、 Equal temperament ( イコールテンパーメント - 12平均律 )で満足していて良いのでしょうか?今のところほとんどの音楽家が満足しているようなので、あまり深く考える必要はないのかもしれません。しかし、人間の進歩が、次の時代にどんな発想の転換をもって、あらたなる音律を考え出すのか、それともこのままなのか、 Mr. Tone ( ミスタートーン )としては時代を超えて見てみたい気がします。
Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間は、100の Tone ( トーン - 音 ) でラッシュ
Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) と Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間には、音響物理的には無数の音程が存在します。しかしながら人間が音の高さを識別する能力には、自ずと限界がありますから、一般的な人間の識別能力に基づいて、解りやすい単位を決めています。それは Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) と Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の間を100で割って、 Half Step ( ハーフステップ - 半音 ) の1/100を1 cent ( セント - 半音の100分の1 )と言う単位で表されます。レコーディングの現場では、音楽のクォリティーを高めるために、頻繁に使われている言葉ですから、覚えておくと良いでしょう。
ところで人間は誰でも、1 cent ( セント - 半音の100分の1 )の違いを聞き分けられるそうですが君はどうですか?チューニングメーターで簡単に確認できますからトライしてみると良いと思います。そして、もし解らなくても落ち込むことはありません。「人間は誰でも解る」という言葉に注目してください。誰でも解ることですから、君も訓練しだいで必ず解るようになることをこの私、つまり Mr. Tone ( ミスタートーン )が保証します。 |
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